3DS
3DSとは、抗菌剤によりむし歯や歯周病の原因菌を殺菌し、むし歯や歯周病の予防を行う方法です。
ミュータンス菌は歯の表面にだけ付着し、舌や歯肉の表面には付着することが出来ません。この特性を逆に利用して歯だけに薬を使用することができればミュータンス菌だけを減少させることができます。
しかし、ミュータンス菌はバイオフィルムの内部で増殖していきます。
この膜は、いったんできてしまうと日常生活のブラッシングで除去することは不可能で、飲み薬や塗り薬が直接効かない環境を作ってしまい、「磨いているのにむし歯ができる」状態になってしまいます。
また、口腔内に投与された薬はすぐに唾液により希釈・除去されてしまいます。
そこで徹底したPMTCにより薬剤の浸透を妨げるバイオフィルムを取り除いた後、専用トレーを使って歯の表面に一定時間高い濃度の薬液を作用させることで口の中のミュータンス菌を減らすことができるのです。
この方法で、唾液に希釈されることなく、安全で確実に抗菌剤やフッ化物などの薬を塗布することができるのです。
また、3DSでお口の中がさっぱりし、口臭も防げるというメリットもあります。
3DSを行うことにより、通常のブラッシングを続けているだけでムシ歯菌の少ない状態が長期間維持されています。
一般的にこの効果は2~3ヶ月持続されると言われています。
3DSの流れ
1. マウスピース制作
むし歯菌や歯周病菌を殺菌するための抗菌剤を入れるためのマウスピースを作製します。
このマウスピースを使用するにより、抗菌剤を効率的に歯面に作用させることができます。
2. PMTC
機械を使った専門家による歯面清掃です。可能な限り歯面から細菌を除去します。
3. ドラッグデリバリー
マウスピースに抗菌剤を入れ、約5分間装着します。これによりむし歯菌や歯周病菌が徹底的に殺菌されます。